タロット占いに使用するタロットカードの小アルカナには4つのスートがあり、トランプが原型になっています。
小アルカナの各スートは、エースから10までと人物カードのペイジ・ナイト・クイーン・キングの14枚で構成されています。
各スートは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル」の4つで、それぞれにエレメントを当てはめてカードの意味をイメージします。
エレメントは星座と同じ「火・水・風・土」ですが、ワンドが火、カップが水、ソードが風、ペンタクルが土となります。
今回は小アルカナカードの中でも、情熱や熱意、生命の力と関わりの深い「ワンド」の意味について解説いたします!
目次
小アルカナ❝ワンド❞の基本的な意味
タロットカードのワンドは、
- 「自信」
- 「やる気」
- 「行動力」
- 「モチベーション」
など、本能的な部分と深く関係しています。タロットカードはスートだけではなく数字にも意味があり、同じワンドでもエースと10では意味も大きく変わります。
火の元素がエースから人物カードのキングまで、どのように変わっていくのか?
各段階のワンドのカードからメッセージを受け取ってみましょう。キーワードとともに、順に解説していきます。
ワンド・エース
<キーワード>新しい始まり・原点・やる気
ワンドのエースは、生命力の「始まり」や「誕生の機会」などを表します。
火の元素はやる気や原始的なパワーの強いスートですが、エースはどのスートであっても元素の意味が一番強い影響を受けていると考えられています。
「これがしたい!」という、行動に直結するような熱い気持ちを表しています。
ワンド2
<キーワード>成功・独創的・大胆
地球儀を片手に、新たな展開を予感させる姿が描かれています。
この男性は、ワンドのエースで感じた自分の中の「熱意」に突き動かされ、「だれもまだやったことがない」ことへと挑戦しようとしています。
リスクを恐れずに大胆な行動をとることで、周囲へ良い影響を与え続ける力を示しています。
ワンド3
<キーワード>リーダーシップ・展開・探索
ワンド2の絵柄と似ていますが、ワンド3との違いは「視野の広さ」にあります。
ワンド2の段階ではまだ、築き上げたものを具体的に活用する段階ではありませんが、
ワンド3は具体的な「夢の展望」や「将来に向けた計画」など少し先のことでやる気がみなぎっている状態を表します。
ワンド4
<キーワード>祝福・自由・幸福感
2人で手をつなぎ、周囲に祝福されている姿が描かれています。
結婚式や入園式などの喜ばしいお祝い事のときに出るカードです。
また、好きな人とのお付き合いが正式に決まったときや、精神的な安らぎを感じているときなどにも出ます。
何にせよ、「あなたが望むような成功」によって幸福感のある心境を表しています。
ワンド5
<キーカード>競争・揉め事・意見が食い違う
ワンドの5のカードは、手前のワンドの4とは正反対の意味を持っています。
ここでは、意見の食い違いやケンカが勃発し、人との調和が難しい状況です。
しかし、意見を述べて改善点を言い合うことは、ケンカに発展しても「切磋琢磨」できるものです。
良い関係を築くためには、時には言い争いも必要な要素であることが示唆されています。
ワンド6
<キーワード>自尊心・勝利・称賛
ワンド5で勝利した男性の姿が描かれています。
自分の「意見が認められた」ことや、「優遇してもらえた」ことなど、周囲に比べ少し有利なポジションに付けたことを示しています。
そのことから、「褒められたい」や「認められたい」「誰よりも優れていたい」という承認欲求や他者からの称賛と関係の深いカードです。
ワンド7
<キーワード>攻撃に屈しない・有利な立場を維持・ポジション争い
優位な立場に立ち、周りからの称賛を得たワンド6に続き、ワンド7では立場の維持に焦点が当たります。
出る杭は打たれるという言葉そのもので、目立つことと同時に立場を奪おうとする人も出てきます。
この男性は自分の立場を守ることに集中し、今が踏ん張り時であることが分かっています。
ワンド8
<キーワード>素早さ・ニュース・良いタイミング
人物の絵がなく、棒が風を切って素早く動く様が描かれています。
ワンドの8は物事が「テンポよく動く」ことや「素早い行動」が求められているときに出てくるカードです。
人物としては、せっかちで待つのが苦手な人です。
まもなく結果が出ようとしているときでもあり、その結果の良し悪しは誰にもまだ分かりません。
ワンド9
<キーワード>防御・忍耐・慎重
頭に包帯を巻いた男性が、必死に自分の居場所を守っています。
彼はケガを負っていることから、以前に攻撃されたことがあり、似たようなことが再び起こらないよう警戒しているのです。
そんなことから、「テリトリー意識」との関係も深く大切な何かを守ろうとしている心境を表しています。
ワンド10
<キーカード>重荷・過剰な努力・プレッシャー
男性はたくさんの棒を抱え、前が見えていない状況でも無理をしてでも運ぼうとしています。
この絵柄から、一人で抱え込み過ぎることや、期待に応えようと必要以上にプレッシャーを感じていることを表しています。
他の人に手伝ってもらうよう声をかけたり、楽な運び方を考えるようにというメッセージでもあります。
ワンド・ペイジ
<キーワード>メッセンジャー・自信・創造性
ワンドのペイジは、人物カードの中で一番若い存在です。
ワンドのエースの要素を持ち合わせた人物を想像するとキーワードが読み取りやすいでしょう。
また、ペイジは未熟であることから、やる気に満ちた「新入社員」や新しいことを初めようとしている「勢いのある少年」の意味があります。
未熟でも一生懸命なので、つい応援したくなるような人物像です。
ワンド・ナイト
<キーワード>大胆・魅力的な男性・情熱的
ワンドのナイトはペイジに比べ、少し成長した青年のイメージです。
ある程度のことは分別がつく年頃ですが、自分の欲求を上手くコントロールできない面もあります。
逆位置では、暴走やうぬぼれ、落ち着きの無さを表します。
しかし、向こう見ずで大胆な行動や情熱が物事を大きく動かすことも多々あります。
ワンドクイーン
<キーワード>快活・魅力的な女性・楽観的
ワンドのクイーンは火の女王です。仕事ではリーダーシップをとったり、カリスマ性あふれる女性で魅力的です。
また、精神的にも前向きで、いつも明るく笑顔が素敵な人物を表します。
少し負けず嫌いな面があり、男勝りな面もあります。
周りに合わせるよりも、自分のしたい事にトコトン集中しようと示唆しています。
ワンドキング
ワンドのキングは、火の王様です。
火の要素にプラスして男性的な面を表していますので、実績を積んできた凄腕上司のイメージです。
また、キングは権威の象徴でもあり自分のしていることに堂々としていて自信があります。
人の話を聞き入れず、自分のやり方を主張しすぎると人が去っていってしまうので注意が必要です。
まとめ
タロットカードの小アルカナ・ワンドについて解説しました。
ワンドは「情熱」や「熱意」「義理人情」などを重んじるところがありましたね。
また、自分独自のやり方にこだわるあまり、他に頼れなくなる危険性や周囲との摩擦に注意を促しています。
ですが、成長するには多少のいさかいは避けられない面もありますよね。
いつでも「自分はこうだ!」と主張でき、誇れるものがあることは素敵なことですよね。